住職様と副住職 浮岳 亮仁様
忘己利他の額です。
ご住職紹介
浮岳 堯仁
浮岳住職は、長年にわたって差別撤廃や福祉向上など、地域のボランティア活動に積極的に参加されてきました。世の中の変わりようの激しさに、心のケアが追いついていないと感じているからです。宗教は、僧侶は何ができるのか。何をすべきなのか。自身に問いつづける毎日です。
「伝教大師・最澄のお言葉の中で一番好きなのが『忘己利他』です。<自分のことはさておいても、人のためにやろうよ。それが慈悲の極みだよ。>という意味なんですが、まさにボランティア精神の最たるもの。世のため、人のため、これこそが宗教の役目なんです。
ですからこのお寺にはいろんな宗教・宗派の方や、ボランティアの皆さんが集まってきます。伝教大師さまが言われていることを鑑みても、私の生き方は間違っていないと信じています」住職はにこやかにお話しになります。
山門の掲示板に寄席の案内が貼ってありましたね?
「ずいぶん前からここで開催しています。いまの世の中には笑いがない。心の底から笑えることって少ないでしょう?笑いは『はひふへほ』で笑うけど、心から笑う時はやっぱり『は』で、はははっと笑わなきゃいけない。ストレスを解消するには笑いが一番なんです」
境内には<一隅を照らす>と彫られた石碑があります。志をもって一生懸命に努力する人に、『忘己利他』の精神で活動される住職のお気持ち、そのものです。
「ここにはお宝という物はありません。でも、さまざまな人が集まって来る。それが私の宝物。ほかには何も自慢する物がないんです。何でも気軽に相談に来てください」。